『プレカリアートの憂鬱』雨宮処凛

生活保護をめぐる問題なのだが、役所の窓口作戦とか、もっとその辺を書いてくれると面白かった。
それでも群像の中では面白く、込められたメッセージは、やや単純ではあるが、共感できる部分もある。
資本のグローバル化というものの力は凄まじいものだと思う。
古いマルクス主義的な処方箋ではいかんともしがたい世の中となってしまったように見えるが、生きる我々の根底にある問題意識としては、少しも変わるところ無く、いやかつて以上に、社会主義的な問題意識が必要とされるようになっているのではないか。