2008-10-25から1日間の記事一覧

『快適な生活』松井周

前作がそこそこ面白かったような記憶で読み始めたが、女装という、たしかに扱っている世界は面白い。しかし、この自棄的な虚無感にいたる過程の説得力が少し弱い気がする。それとその自棄が中途半端でもある。もっと自分を捨てるなら、こんな女装なんかした…

『ポトスライムの舟』津村記久子

今月の必読小説。先月の佐川さんに続いて『群像』が2連勝といったところ。 そしてテーマも共通する。「労働」だ。あくまで勝手な解釈だけど。 津村記久子の別の作品を読んで、OLの日常を切り取りました的な、たとえば柴崎友香のような作家と思っている人…

『群像』 2008.11 読切作品

クレジットクランチの話の続きですが、TVをボケーっと見ていたらニュース解説的番組で、GMとフォードの時価総額が3000億円前後で、いすゞやスバルと変わらなくなってました。(ちなみにトヨタは11兆円です。) 異常ですよね。いや、株価は先を見るのでこ…