『問いのない答え』長嶋有

なんでこんなものに付き合わされるのかと苦痛極まりなく、借りた本なので偉そうなことはこれ以上いえないが、この連作ではiPhoneツイッターなどが小説内で重要な役割を果たしているのが特徴。読みながら一瞬、ツイッターとかがこんなにつまらない使われ方をしているのであれば、やらないでいる自分はなんて正解な奴なんだと思ったりもしたが、世間でこれだけ使われていて、中毒などという言葉もでるくらいなのだから、きっとこの小説が全然届いていないというのが正しいのだろう。あと何度か書いたかもしれないが、文章に現れる長嶋有らしい凡庸なユーモアが私の肌にはまったく合わない。なんか「今さら」って感じがするんだよね。この作家については、”半周遅れの人”という言い方が私のなかでぴったりくる。