『新年エッセイ 言葉からはじまる』

印象に残ったのは3人。星野智幸は相変わらずマジメだなあ、というのと、川上弘美ともあろうものがベトナムの電力事情もろくに考慮せずに熱くなっていたりすること。それと多和田葉子が「ポイントカードございますか」「ありません」「失礼しました」の「失礼しました」について考察しているところ。これを読んでからというもの私も「失礼しました」が気になるようになってしまったが、ポイントカード実施企業のすべてが言うわけでもないようだ。過度にマニュアル化された大手スーパーはたいてい言うみたい。私はただレジで余計な返答を強いさせてすみませんでした程度のすみませんだと思っていたが、「レジ袋はご利用になりますか」とか「駐車券はご利用ですか」にたいする「ない」の返答にはあまり「失礼しました」の返しがない気もして、ポイントカードに対して聞くことがとりわけ失礼にあたっていると彼らが考えている気もしないではない。もうレジシステムを更新するときで構わないから会計前にイエスかノーか押させるようにしたらいい。セブンイレブンでタバコ買うとき20歳以上にタッチするのもあっというまに抵抗なくなったし。