『猫ダンジョン荒神(後篇)』笙野頼子

後篇は猫の世話の話はやや後退して、神様の由来やら活動やらの話。それだけに読むのに苦労したが、ここまでの分量で書かれるとそれなりの説得力らしきものは流石に出てくる。説得力というのは、神様を読者も信じるということではなくて、ここまで書かせるものがあるんだな、その事は分かると。それほどまでにこの作家にそれが必要だったのか、みたいな意味で。