『新潮』 2009.9 読切作品その2

先日は開票速報の日だったので、どうでも良い話ではじめてみましたが、じっさいの選挙にもとうとう行ってません。
その後数日してなぜか、自分の選挙区にお笑い芸人が出馬していてその人に投票するという夢を見ました。「あ、どの党か確認しないで投票しちゃった。どれどれ共産党か・・・自民党じゃなくて良かった」と安堵した事は覚えているものの、そのお笑い芸人が誰だったかは全く思い出せません。


それにしてもマスコミは相変わらず、さすが小沢選挙に強いとか言ってますが、私の感想は「自民党、けっこう健闘じゃないの、これ」というもので、100議席を割るどころか事前予想のほぼ上限の数字。ものすごく嫌そうにしていたタスキをかけてドサ周りをしていた森さんなんかもギリギリ当選です。
記憶でしか言ってませんし、いちいち調べるのも面倒なんで以下聞き流してもらっても構いませんが、こうしてギリギリ自民党が確保した選挙区も、ギリギリ民主党が勝った区と同じくらいあったような印象で、ひょっとして小沢でなくても民主党は勝てるだけの得票を得ていて、過半数くらいは十分確保したんじゃないでしょうか。そして裏を返せば、麻生でなくても自民党は駄目だった、という。
なにしろ郵政民営化のときだって、民主党に小沢はいたはずで、でも小沢が居ながら小泉にボロ負け。でも小泉とか武部とかは選挙の神様とは言われませんでした。刺客云々でメディア操作してあれだけ新人議員を当選させながら、です。なんか変です。
でも私はマスコミを「殊更」非難する気はさらさらありません。私のまわりの一般人でも小沢はすごいとか言う人が結構いて、ああマスコミってのはたんにこういう部分を反映してるだけなんだなあ、と思うからです。
でもなんといっても一番不思議なのは、小沢みたいな「普通の国」言うような人って、古い自民党壊せの小泉なんかにすごく考え方が近いと思うのに、そういう人達が2大政党の双方に分かれてしまってることですね。でもこのへんな複雑さは、そう否定するものでもないのかもしれません。自民党自由主義に偏りすぎ、民主党が分配政策に偏りすぎて、政権交代のたびに国の政策が大きく変わるよりは良い部分もあるだろうからです。
とするなら、元はといえば田中派内の主導権争いから自民党民主党の陣容がごちゃごちゃに、そしてある意味良い方向にできちゃってるわけで、こういうのを理性の狡知というのでしょうか?