『文學界』 2009.2 読切作品

たぶんそういう人は多いと思う、というか殆ど皆そうでないかと思うのですが、夢のなかで見る光景で、決して現実にはないのに、いくども見ることがある決まった光景というのがあるのですが、それがなんとも不思議です。私の場合それはある駅なんですが、
地下街と地上の百貨店が複雑に絡み合っています。夢のなかでは新宿としてそれを扱ってるっぽいのに、現実の新宿とはあまり似ていないのです。地下街から少し階段を上下するとまた地下街。そこには、まずい定食屋、中華飯店みたいのがひしめきあってます。