『宿屋めぐり』町田康

相変わらず語り口は面白いのだが、なんだか面白いのはそれだけみたいな気がして、急激に飽きてきたなあ、と思ったら、来月で終わるらしい。
結局、主とは何ぞやとかの宗教的な問いは、主人公の頭のなかでぐるぐる回るだけという印象。同じ頭のなかで、少し前の回では確か、善悪とか世間というものに関して、けっこう本質に迫るような問答をしていただけに尻切れトンボ的に終わりそうで残念でもある。