『決壊』平野啓一郎

しかし小説家なら当然のことなのか、担当編集者のサポートが良いのか、平野氏もいろんな事よく調べてるよなあ、それに知ってるよなあ。全国規模の葬儀社のやり方だの、警察がケータイをどう見てるかだの、こういう細部も描くことで、リアリティが増すんだよね。リアリズム小説として、迫力が増すということ。
「父さん」が心配ではあったけどそれほど酷い状況にはならず、むしろこれまで健全というか、いっけん普通に過ごしてきた人の生活や、関係が決壊していくのだろうな。
でもなんか、ちょっとしたキッカケしだいで、兄さんの方が逮捕までされてしまいそうな雰囲気で、そうなるとどうなるのか、これは気になるなあ。