2007-06-22から1日間の記事一覧

『宿屋めぐり』町田康

いつの間にかオネエ言葉になってしまう、という新しい伏線も出てきたが、この作品もストーリーの進展は殆どない。それでも連載の中では一番面白いけどね。 この主人公の、ああでもないこうでもないと理屈探して長々といろいろ考察する所がまあ、面白いわけだ…

『歌うクジラ』村上龍

そうは簡単に主人公もヒロイン的女性も殺されないだろうと思っていたら、中国系の黒幕っぽい人の引き下がり方がここまでアッサリしているとは多少拍子抜け。 でもずーっとここんとこ基本的には、チェイス・アクションだったので、この一本調子が多少変化が出…

『骸骨ビルの庭』宮本輝

今月はあまり進展はなし。 主人公の中年のビル管理人が、そのビルの居住者から変わり者みたいな事を言われる。登場人物が言う事なので心にもない事かなんらかの引っ掛けかもしれず、別にいいんだけど、あまりにもそんな実感に乏しいと思った。 主人公の今ま…

『あまりにも野蛮な』津島佑子

日本が植民地を持ってた頃の、その植民地での話ということで、毎回興味深く読める作品。 いつもまにか、台湾で慣れない生活を強いられている女性主人公に感情移入してしまったりもするのだが、ひとつだけ言いたいのは、その彼女の山に対する思い、とか現地人…

『群像』 2007.7 連載作品

いい季節です。初夏の頃の雨の日って読書に最高ですよね。 家のまわりが多少騒がしくても雨音が紛らわせてくれるし。でも今年は違うのかなあ。 今日は簡単に。